ユーモアにあふれた科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が1日、米マサチューセッツ州ケンブリッジのハーバード大で開かれ、パンダのふんから分離した菌で生ごみの90%以上の減量に成功した研究で、田口文章北里大学名誉教授(72)=神奈川県相模原市=が「生物学賞」を受賞した。
ふんを利用し、ごみを大幅に減らすという一石二鳥で地球環境に優しい研究が評価された。授賞式に出席した田口氏はあいさつで「パンダは愛くるしい動物ですが、ふんは見た目からは想像できないほど大量で、くさくないので実験には好都合で、研究は面白い経験でした」と述べ、約1000人の聴衆から大きな笑いが起きた。北里大の大学院生だった中国人研究者2人との共同受賞。
田口氏はササを大量に消化するパンダの腸にササを分解する特別な菌がいるのではと考え、ふんに着目。上野動物園(東京都)でパンダのふんをもらって研究を進めた結果、分解能力の高い菌を発見、家庭用生ごみで試したところごみの95%以上を水と二酸化炭素(CO2)に分解することに成功した。実用化に向けた研究を継続中だ。(共同)
ユーモアからの研究を通り越して実用化に向けて研究開発に没頭してください。
また「平和賞」に、バーの喧嘩で使う時には空のビール瓶の方が、中身が入った瓶より頑丈な事を示した研究が受賞した。