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たった一つのクリップが一軒家に=現代版わらしべ長者 |
≪写真は中国・北京の博覧会でネットサーフィンする人≫
この青年はカイル・マクドナルドさん。ガールフレンドと一緒に住む持ち家を夢見て2005年7月、パソコン脇にあった赤いクリップを「もう少し大きくて、もう少しいい物」と交換してくれるようネット掲示板に書き込んだ。するとまず、バンクーバー在住の女性2人がこれに応じ、魚の形をした木製のペンと交換。さらにこのペンを米シアトルの彫刻家から申し出のあった顔の模様入りの陶製ドアノブと交換した。
交換はその後も続き、キャンプ用コンロ、ガソリン携帯発電機、ビールのネオンサインと樽、スノーモービル、スキー旅行券、トラック、スタジオでのレコーディング契約、米アリゾナ州フェニックスのアパートの1年間居住権、ロック・スターのアリス・クーパーと午後を過ごす権利、果てはハリウッド映画への出演の権利などへとどんどん発展。ついに、カナダ・サスカチュワン州の町キプリングが所有するベッドルームが3室もある2階建て一軒家を手に入れた。
この間、発電機とネオンサインの交換に訪れたニューヨークで、ホテルに発電機を置いておいたところ、異臭がするとの客の苦情を受けた消防局が発電機を一時押収。危うく物々交換が頓挫する危機にも見舞われた。
マクドナルドさんは8月に新居に移り、9月に大々的にパーティーを開く予定という。多くの人の助けで夢がかなったためか、パーティーへは「誰でも招待する」と話している。
(AFP=時事)【オタワ11日】